妊娠を考えるとき、お酒やたばこを控える方が多いと思いますが、
もうひとつ大切になるのが葉酸の摂取です。
葉酸は胎児の脳や脊髄の発生過程で形成される神経管を作るのに重要な
ビタミンで、神経管がつくられる妊娠6週目ごろまでに多量の葉酸が
必要になります。この間に母体に十分な葉酸がないと、
二分脊椎など神経管の先天異常リスクが高まることがわかっています。
多くの方は妊娠に気がづくのが5.6週目ごろなので、気が付いた時には
葉酸を摂取しなくてはいけない大切な時期を逃しており、
妊娠の可能性のある方は日ごろから葉酸を意識して摂取することは必須です。
葉酸の必要な量は?
厚生労働省では、葉酸の推奨量として成人女性に対して240㎍/日を、
妊娠の可能性のある女性には、240㎍/日にプラスして、
食事性葉酸より吸収率の良い合成葉酸(プテロイルモノグルタミンサン酸)
400㎍ をサプリメントとして(食品から摂る場合は吸収率が下がるので800㎍)
摂取することを勧めています。
ご自身が日々どのくらいの葉酸をとれているかを把握すると
葉酸の多い食材を意識して食べることや、葉酸のサプリメントを摂取する
必要性がわかってくると思いますが、妊娠適齢期の女性の多くが
240μg程度しかとれておらず、妊娠を考える上ではサプリメント葉酸として
400㎍、食品から摂る場合には800㎍不足しています。
サプリメントにプラスして、葉酸の多い食品を意識して摂ろう
葉酸は色々な食品に含まれており、炭水化物の多い食品だけに偏らずに
色々な食材をとることである程度の量は摂取できますが、
妊娠を予定されている方は、葉酸の多い食材を意識的に
摂取しておくといざ妊娠した時に安心です。
〈葉酸の多いおすすめの食材〉
焼きのり 大判1枚 57㎍
えだまめ(ゆで)100g 260㎍
ブロッコリー(ゆで)100g 120㎍
アスパラガス(ゆで)100g 180㎍
納豆 1パック50g 60㎍
いちご 10個(100g) 90㎍
アボカド 半分(60g) 50㎍
私はよくごはんに焼きのり大判1枚、納豆1パック、アボカド半分、
温泉卵をのせてだし醤油をかけていただくどんぶりをよく作ります。
これだけでも約197㎍と、簡単につくれて葉酸が多くとれます。
緑の食材、納豆、焼きのりを意識して食べているだけでも摂取量が
自然と増えるので、食材を選ぶときの参考になさってください。
*葉酸のサプリメントについては次回お伝えしたいと思います。