食事の話を伺っていると
「果物は果糖が多くて太るから食べないようにしている」という言葉を
よく耳にしますが、これは大きな誤解です💦
果糖だけに焦点を当てると過剰摂取は体重増加の原因となるので、
ジュース類に含まれている果糖ぶどう液糖などは控えたほうが良いのですが、
果物は8割~9割が水分で、果糖やブドウ糖以外に腸内環境を整える食物繊維、
塩分の排泄を促したりむくみを予防するカリウム、
抗酸化作用のあるビタミンCやフィトケミカルなど様々な栄養素を
含んでいるため適量をとることで不足しがちな栄養素を補うことができる
とてもよい食材です。
実際に、果物の摂取量が多い方が全死亡率が低いことという調査結果も出ており、
農林水産省・厚生労働省が作成した食事バランスガイドにおいても
1日に200gの果物摂取が推奨されています。
令和元年、国民健康栄養調査から果物は1日の平均摂取量を見てみてみると・・
30歳代、40歳代共に約55gとなっており、
約150gもの量が全体として不足してます。
健康維持のためにおすすめの果物ですが、多くの方があまり食べない理由として・・・
「果物は太りやすい」という誤解を持っている方以外に、
「値段が高い」「皮をむくのを面倒」「日持ちがしない」「他に食べる食品がある」
などの理由が多いようです。
モノの値段に関しては人それぞれの価値観があるので、評価をすることは
難しいのですが、よくスーパーで売られている果物を例にとってみると(私調)・・・
りんご1個200円
バナナ1本40円
みかん1個40円円
キュウイフルーツ1個100円
200gの果物はりんごであれば1個、みかんであれば2個くらいなので
1日にかかる経費としては100円~200円くらいになりますでしょうか。
(いちごやもも、さくらんぼなどになると200円では収まらないですが・・・)
いつものお菓子や飲み物にかけているお金を節約したら購入できなくはない
金額ではないのかなと思っています。
野菜は健康のために食べた方がよいというイメージのある方が殆どですが、
果物は日本人にとってはお菓子と同じような感覚をお持ちの方が多いように感じています。
果物は健康のためにも積極的に食べた方がよい食材です。
まずは、甘いものが食べたいな・・と思われたら、
お菓子の代わりに果物を食べるようにしてみませんか?
【参考文献】
・国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト
果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連について
果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト (ncc.go.jp)
・厚生労働省 国民健康栄養調査 令和元年