魚よりも肉の方が料理をするのも、献立を考えるにも楽で、
魚よりも肉を食べる頻度が高くなってしまう・・・
というご家庭多いのかなと思います。
〈魚大国ニッポン〉とよばれていた時もありましたが、特に若い世代を
中心に魚離れが進んでいて、昭和40年には年間一人当たりの肉の購入量が
6㎏↠12㎏と2倍に増え、魚介類は16㎏↠12㎏と緩やかに減ってきています。
総務省家計調査年報生鮮魚介類と生鮮肉類の世帯員1人1年あたりの購入量の推移
魚に多く含まれている栄養素で妊活に大切な栄養素がいくつかありますが、
その1つがビタミンDです。ビタミンDは肉にはほとんど含まれず魚に
多く含まれている栄養素なので、肉食中心の方は不足しがちな栄養素です。
ビタミンD は骨の形成に必要な栄養素として有名ですが、
妊娠にも深く関わっており、ビタミンDが不足してしまうと受精卵が着床しにくく
不妊や流産となる可能性が高まるとされているので、積極的に摂取したいところです。
ビタミンDの摂取量としての目安としては、
ある一定の栄養状態を維持するのに十分な量としては1日に8.5μg、
健康障害をもたらすリスクがないとされる習慣的な摂取量の上限量は50μgです。
魚といっても色々な種類がありますよね。
その中でも購入しやすく量が多く含まれていて、
栄養カウンセリングでもお勧めしているのは以下の魚です。
〈魚介類のビタミンD含有量〉
銀鮭 大きめ一切れ(100g) 15.0㎍
さんま 1匹(100g) 14.9㎍
めかじき 1切れ(100g) 12.0㎍
ぶり 一切れ(100g) 8.0㎍
しらす 大さじ2杯(10g) 4.6㎍
ご覧いただいてわかるように、1日に1種類魚を食べるように
意識することでビタミンDの目安量は摂取できるようになりますね。
しらすは手軽に食べれて常備できる食材でもあるので、
魚を毎日食べることに難しさを感じている方は、しらすを1日大さじ2杯分
食べることから始めるのも良いと思いますし、夕食のおつまみとして
刺身をプラスしてみるのもおすすめです。
ビタミンDは魚以外にはきのこに多く含まれていて、
特にきくらげ(茹で100gに8.8㎍)、まいたけ(100gに4.9㎍)
が多いのでこれらの食材もおすすめです。
きのこもオリーブオイルとにんにく、塩で炒めるだけでも
美味しいご馳走になりますし、きのこのうま味が汁物を美味しくして
くれるので、味噌汁やスープ類にきのこを入れるようにするのも
いいと思います。
手軽に摂れるものをリストアップして毎日少なくても8.5㎍以上摂取
をして、妊娠しやすい体づくりをしていきましょう♪
【参考文献】
J Chu. et al. Vitamin D and assisted reproductive treatment outcome: a systematic review and meta-analysis.Hum Reprod. 2018;33(1):65-80.